『運慶 -中世密教と鎌倉幕府-』

神奈川県立金沢文庫の80周年記念の展示会です。日曜日見学してきました。
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ここは、こじんまりとした展示館ですが、隣にある称名寺の雰囲気がよく、何度も訪れています。
運慶のデビュー作と位置づけられる国宝の大日如来(1176年)が奈良からおでましです。横須賀の浄楽寺からも2体展示されています。これらはたっぷりとした質感のお像で、生命力が伝わってきます。

お不動さんの表情が気に入った~ 800年以上も前のものですよ‥
所蔵している浄楽寺はもっと公開日を増やしてほしいな。
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見学後、彫刻史の専門家である神奈川県博の館長、西川杏太郎氏の講演を聞きました。半世紀にわたり仏像などの研究をされています。
仏像の修理をすると技法のみならず仏師の思いなどいろいろな発見がある。運慶自身、1197年、一門を率いて東寺講堂の諸像を修理し、その経験を作品に活かしているそうです。西川氏によれば、運慶の作品から伺えるのは、あるべき木彫の姿を追求し続けた姿勢、当代一流の仏師としての誇り、篤い信仰心。作品は、表面をきれいに丈夫に仕上げているだけでなく、表から見えない部分でも手を抜いていないとか。例えば、京都・随心院にある快慶作の金剛薩埵坐像は、内刳り(表のひび割れを防ぐため、像の内側を彫る。時代が下がるに従い、刳りが深くなる)に失敗して薄くなりすぎてしまい、木屎漆や木っ端を使って内側を盛り上げ必死に?直しているのが修理でわかったそうですが、ボリューム感を大事にした運慶仏の場合はぜーったいそんなことはない。それと、快慶は、見えない部分は鑿あとが大雑把だが、運慶は内側でもそこそこきれいにならしている。

上代、大木や老木に神が宿ると人々は考え、そのような木から仏像が作られ始めた。雷が落ちた木は、神が下った「霹靂木」といいます。初めて聞いたよ~。貴族や武士からの注文に伴い、仏像が数多く制作されるようになると、大木も入手しにくくなり一木から寄木の技法になっていきます。でもよい木材が手に入ると、運慶はそれをできる限りまるごとメインの部分に生かそうと努力した。その作例が六波羅蜜寺の地蔵菩薩です。
講演の最後に、国宝・大日如来の模作の様子などをスライドで見ました。鋸など使わない、当時と全く同じ技法・同じサイズで作られたという完成品の写真を見ると全身金ぴかで何だか妙でした。時代が経ってぼろくならないと本当の美しさが見えないんでしょうかねぇ。

称名寺の浄土庭園
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まるまるとおいしそうな鳥さんたちがひなたぼっこ
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帰り道、なんと雪がちらついていました。今冬、はじめて触れる雪でした。
by itsumohappy  at 22:27 |  展示会 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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