『日本辺境論』

内田樹著。著者は、仏現代思想などが専門の神戸女学院大学教授。「たつる」というお名前です。

ですます調の文章なので、はじめ講演の記録かと思いました。
日本人の思考や行動分析についてこれまでにない知見を示した本ではなく、先賢の言葉の抜書き帳であるとしています。

日本人論は、これまでに幾度となく繰り返されてきたが、決定的な答えはなく、ただただその論が繰り返されているのにすぎない。日本人はきょろきょろして(by丸山真男)その時々の世界水準に飛びつき、良いと思われるところだけを摂取し加工してきた。著者は、そのような、自分たちのところ以外のどこかに存在する「絶対的価値体」への意識に基づき行動を決定する我々日本人を「辺境人」と呼んでいます。

自前の世界戦略がない、ルールを知らないふりして実だけとる、騙されたふりをして面倒な事態を先送りするといった特徴を、例えば「非核三原則」を挙げて語っています。

著者の主張は、「立ち帰るべき初期設定のない」辺境人である我々は、別にその「欠点」を改めるのではなく、とことん辺境の民でいこうではないかというものです。自前の理念に基づく主体的な行動がとれればいいけれど、それができないたちの民なのだから。複数のうちから最良のものを選ぶ学びの才能に恵まれているという長所があることだし、そういう辺境人がいてもわるくはないって感じでしょうか。もっとも、学ぶ力を失った近ごろの日本人には未来がない、とさらりと付け加えています。

・・・まあ以上のような内容かな?というのも、著者自身が書いているように過去の思想の「お掃除本」的展開のせいか、特に後半部分にまとまりがなく、主旨が不明確なので。あまりじっくり読んでいないせいもあります(^^;
by itsumohappy  at 22:31 |   |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑
Comments

No title

ある時、報道などがきっかけでわーっと飛びついて、すぐ飽きて、ってありますね。たとえ変なものでも、はやっていれば、とりあえずいいのかと思うんでしょうね(^^;
by hiro 2010/03/14 22:08  URL [ 編集 ]

No title

なんとなくわかりますね。日本人の性格。自分たちから新しい物を生み出さず、よいところ取りがうまいなと思いますが、時たま変な物を中途半端に取るところも有るような気がします。
by maccha12 2010/03/13 00:13  URL [ 編集 ]
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