『どん底の人びと』

ジャック・ロンドン著(1903年)。原題“The People of the Abyss”
1902年、著者がロンドン・イーストエンドに入り込み、最下層の生活を体験した記録です。著者の撮った写真も掲載されています。

この本によると、当時のロンドンでは、180万の人が貧困或いはそれ以下の状態で、4人に1人が公共救済を受けながら死亡するとあります。そして、イギリス全体では1000人中939名までが貧困の中で死亡するとされ、惨めな貧困生活を送る人々がいかに多かったかうかがわれます。

暮らしがいったん下降の道をとると転落するのが早い。救貧院での施しも限られた範囲にしか行き渡らず、家のない者はあてもなくさまよい歩く。当時、浮浪者は、夜、野外で寝ているのが許されず、一晩中歩き続けるように当局から指示されていたらしいです。
貧困に起因する殺人や病気も多い。著者は、「若いうちに死ぬといい」と配給の列に並ぶ老人から諭されます。昼、公園の芝生で死んだように濡れながら横たわる大勢の人々の写真は異様でした。これが、大英帝国の一面かぁ。
「機械社会のどん底の人間になるなら、荒野や砂漠の洞穴や隠れ家に住む未開人になる方がよい」と著者はコメントしています。
by itsumohappy  at 20:35 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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