『私の「貧乏物語」』

副題「これからの希望をみつけるために」(2016年)。

各界の著名人たちが語る自身の貧乏物語。なかなか良い企画の本です。
この本の中には、社会全体は今より貧しかったが、貧乏で不幸だとは感じなかったなどと語る方々が案外いる一方、今まさにこの現代に、地を這うような生活をしているのではないか?と思えるような方々もいます。貧乏或いは格差について考えさせられます。

「貧しさと言う観念は比較級のなかでしか実感されない」と書いている人がいましたが、必ずしもそうではないかもしれません。こんなに若いのに壮絶な生活を経てきている人がいる。もしかしたら、現代になるほど「生まれ」で先々が決まってしまうのではないか?

昭和ひとけた世代は「何もない時代のあっけらかんと明るい空気」、「貧しくとも冒険心に満ちていた世の中」、「周囲の人の思いやりで生かされてきた」等々記しているのが目につきます。一方で、現代に近くなるほどコメントに殺伐感が感じられます。あるジャーナリストは、「現代のこの国には自分を維持すること以外の希望がない。自分自身を奪われると救いのない貧しさを味わうことになる」と記していました。
by itsumohappy  at 12:51 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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