『私の消滅』『浮遊霊ブラジル』『コンビニ人間』

順に、中村文則、津村記久子、村田沙耶香作。

いずれも『文學界』6月号掲載作です。『私の消滅』が面白そうだったので買ったのですが、これは期待に反して気分のよい小説ではなかった>< 考えすぎ?作りすぎ?と作為が出ている気がして。題材もよくない。がっかり。

『浮遊霊ブラジル』は、文字通り浮遊霊が主人公。のんびり楽しめていいです。浮遊霊なら奇想天外にワープしてもまあしょうがないかと思うし。読んで何か考えさせる話ではありませんが、こういうとぼけた感覚は好きです。

『コンビニ人間』はタイトルが今ひとつぱっとしませんが、読んでみるとなるほどと思います。ある種の生きづらさを抱えている人々、それは生来の怠惰な性格とか、発達障害のような病気とか背景はいろいろあるかもしれませんが、そういう世間一般が考える「普通」のありようからずれてしまっている人々が登場します。今や社会に溶け込んでいるコンビニの描写が絶妙で、これは中で働いた経験がないと書けないでしょう。
今般の芥川賞を受賞しました。たいていの受賞作は妙に小難しかったりして面白くありませんが、これは奇をてらわず、読みやすい中にも「世間の普通の感覚」に対する鋭い観察と批判があって一気に読ませます。

by itsumohappy  at 22:17 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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