『ムシェ 小さな英雄の物語』

キルメン・ウリベ作。
ウリベ氏はバスク語作家です。2012年に出版されたこの本は2作目だそうです。
スペイン内戦で生じた2万人のバスクの疎開児童のお話からスタートするので、その流れで進むのかと思ったら少々違っていました。主人公は、ベルギーの自由主義者ムシェです。「小さな英雄」とは、ムシェのような、他人のために身を捧げる市井のごくありふれた人です。
ムシェは、バスクから避難して来た少女を家に受け入れます。やがて対独レジスタンスに参加し、逮捕されて絶滅収容所へ送られます。

この本は、フィクションとノンフィクションを行き来する、あまり見ない構成になっています。何でも「オートフィクション」と言うようです。ムシェの娘にインタビューする著者の姿が挿入されています。
読んでいて流れがつかみにくい感じがあるので、構成としてはどうなのかと思いますが、日本人にはあまり知られていないであろう史実が多々記されていて、その悲惨さに胸がつまります。

by itsumohappy  at 22:47 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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