『その男ゾルバ』

ニコス・カザンザキス作。1946年に発表された小説です。原題は、「アレクシス・ゾルバスの生活と行状」だそうです。私が読んだのは、1967年に出版された訳です。

ギリシャのお話と言えば、オデュセイアとかギリシャ悲劇をいくつか読んだくらいで、現代ギリシャの小説はこれが初めて。映画化されましたが、観たことありません。

クレタ島が舞台というのがめずらしい。島の風土の描写が印象的です。
ゾルバはマケドニア出身で、ブルガリアに対するゲリラ闘争にも参加するなど、人生経験豊富な自由人。対して、語り手的に登場し、ゾルバと行動をともにする作家(もどき)は、頭でっかちのディレッタントで、ゾルバがいわば人生の師匠的存在となっていきます。

けっこうな大作で、半分以上進んでも話が一向に展開しません。こんな調子でこの小説は終わってしまうのか!?と思っていたら、やはりその通りになりました‥。
ストーリーを楽しむ小説ではなく、原題通りゾルバの行状を読むような。ゾルバの放つ言葉が小説のメッセージという感じです。

「自由」という言葉がひんぱんに出てきます。クレタ島は地中海ののんきな観光の小島というイメージしかありませんでしたが、解説を見ると、トルコや英仏ロシアなどに翻弄され続けてきた歴史が紹介されていました。そういう歴史的経緯やバルカン半島あたりの民族抗争などよく知っていれば、この小説をもっと理解できるかも‥><
by itsumohappy  at 17:48 |   |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑
Comments

No title

きむじゅんさん こんばんは
クレタ島行かれたのですね!クレタといえば、迷宮しかイメージがありませんでした。

この小説は、もっと面白く書けるのではないか‥と感じましたねー何だか長くって>< 映画は機会があれば観たいと思います。現地ロケならば景色も楽しめそうですし。

by hiro 2016/03/11 23:46  URL [ 編集 ]

ニコス・カザンザキスの生家

ギリシャのクレタ島に旅行したときに、カザンザキスの生家だか記念館だかに行きました。名前も作品も日本での知名度はあまりありませんが、ギリシャでは結構有名人みたいです。でも、『その男ゾルバ』の小説の方は正直どうでしょうか。映画の方が面白いかもしれません。音楽もいいです。
by きむじゅん 2016/03/09 20:13  URL [ 編集 ]
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