『恍惚の人』

有吉佐和子作(1972年)。
これはとてもはやった小説&言葉で、子どもの私でも知っていました。
家に出版当時のものがありますが、何となく内容が想像できる気がして読んでいませんでした。しかしこう寒いとお昼に図書館に行く気力がないので、読んでみた。

じめっとしたみじめな老人介護ものかと思っていたところ、案外、筆致はさらっとしています。次々と起きる「恍惚の人」の変異は悲惨で、家族は皆、振り回され続けるのですが、さすがに有吉佐和子、読者をぐいぐいとひっぱります。

今なら多少描写が違うかな?と時代を感じさせるところもありますけれども、この本に描かれた苦悩はいつの時代も変わらない。いつか自分にも降りかかる、または、自分自身が恍惚となるという不安を社会的に示したという意味で、先駆的作品なのでしょう。
by itsumohappy  at 22:54 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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