『下流老人』

藤田孝典著(2015年)。
著者は、埼玉を中心に12年間、生活困窮者支援活動に携わってきました。
著者の言う「下流老人」とは、「生活保護相当で暮らす高齢者、その恐れがある高齢者」で、現在、推定600~700万人だそうです。

貧困は、本人の問題として理解され、社会問題として議題に上がりにくいけれども、病気や事故で普通の人がたやすく下流に陥る。これからの日本社会にもはや中流は存在せず、ごく一握りの富裕層と大多数の貧困層となる。年収400万以下は下流化のリスクが高く、若者をめぐる問題(ブラック企業、非正規雇用の拡大、引きこもり、うつ病)が増えていることを背景に、現在の若者の多くは下流老人と化す。また、下流にならないよう若者は消費を控えるので、経済発展が阻害される。
つまり、下流老人問題は、我々自身の問題である、という内容です。

健康で文化的な最低限度の生活を送るのが困難な人々を生むのは社会、ということで、経済発展が優先の社会システムが問題であると指摘していますが、資本主義国ではある程度はいたしかたないかなぁ。(最近では社会主義国でも似たような感じ‥)
普通に暮らしていた人が、何かのきっかけでたやすく下流に転落してしまうとよく聞きます。そういう身になってみないとなかなか想像がつかないので、どこか他人事というか、我々の問題という意識を持ちにくいのでしょう。

生活保護に対する根強い恥辱感で、受給申請をためらう人が多いとあります。著者は、権利意識を持って受給できるよう、生活保護の保険化を提案しています。
また、下流に転落するのを防ぐには、地域社会への積極的に参加し、多くの人との助け合いの関係性を持つことが重要とあります。
by itsumohappy  at 12:30 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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