『暗いブティック通り』 

パトリック・モディアノ作(1979年)
モディアノ氏は、2014年、ノーベル文学賞を受賞しました。そのとき初めて知った作家です。近所の図書館に何タイトルも所蔵されていますが、なかなか借りられませんでした。最近、若干落ち着いてきたのでまず読んでみたのがこの本です。

うーん(--)… 記憶喪失となった主人公の彷徨、というのか、設定は謎めいていて、自分が何者かを探索していくのですが、なんかもう少し面白く書けないものかと思いました。ばりばりのエンタテイメントにしてくれるほうが却ってすっきりするかもなぁ。心打たれるシーンもなく、主題もつかめず…。まあ、最近気が短いので、何が言いたいのかよくわからない、まわりくどいものは、読んでいて面倒になってしまうのです。

ノーベル賞の受賞理由は、「記憶を扱う芸術的手法によって、最もつかみがたい種類の人間の運命について思い起こさせ、占領下の生活、世界観を掘り起こした」ことと報道されました。とすると、私が読んだ『暗いブティック通り』 は、作家の一番の特色が出ているベスト作ではなかったのかも。

モディアノ著作リストのなかに『ルシアンの青春』があります。昔、映画をみたので、これは知っています。戦時下の話でした。この人の原作だったんだ。
小説の手法とか専門的なことはわからないけれども、表現や作りの点では、モディアノ氏がノーベル賞を受賞できるなら、村上春樹ができてもおかしくはないなぁと感じました。村上氏のほうが4歳年下、戦争に触れた小説も書いていますが、「占領下」、「レジスタンス」、「ユダヤ人」等、モディアノ氏のほうが欧米にアピールする引き出しがより多いと思われます。
by itsumohappy  at 15:56 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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