『店員』

バーナード・マラマッド作(1957年)。原題“The Assistant”です。

ニューヨークの下町にある、ユダヤ人経営の貧しい食料品が舞台です。失望と失敗続きの人生を送る正直者の店主とその家族、そして恵まれない出自の店員をめぐる物語。

解説には、「社会の片隅に存在する人間の愛と魂」を描いたとあります。まあ確かにそうですねぇ。お店の向こう三軒両隣のほかは、図書館と公園くらいしか出てこないような、狭い世界のお話です。貧乏描写が優れています。

閉塞的な環境から自身の力で飛び出すのか飛び出さないのか。いや飛び出せないのか。結局、現実的な落としどころとなっていて盛り上がらないのですが、ドラマチックにしたところで、今も昔も厳としてある社会事情(今風に言えば「格差社会」か。それと、もしかしたらユダヤ人差別も)にそぐわなかったでしょうか。読んでいてすかっとはしませんね。

by itsumohappy  at 17:41 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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