『魔法の樽』ほか

バーナード・マラマッド作(1958)。
マラマッドは、長編8編、短編3冊という寡作の作家です。両親は帝政ロシア期、ユダヤ人迫害を逃れて米国へ移住しました。マラマッドは、大学教員の傍ら執筆活動をしていたそうです。『魔法の樽』は、最初の短編集です。柴田元幸氏によれば、マラマッドを特徴づけるのは貧乏と美が合体した「貧乏抒情」だそうで。弱きものの悲しさ、苦しさが主たるモチーフですが、そればかりではなく、メルヘンやファンタジー(若干ひねりはあるが)の要素もあります。
もちろん、ユダヤ人作家ならではの、心をえぐるものがあります。短編のひとつ、『湖の令嬢』はのんきに読んでいたら最後でぐさっときました。こういうのは、ユダヤ人でないと絶対に書けません。

『フィクサー』ほか、有名な長編も読みたいのですが、行きつけの図書館にはありません。作品数が少ないせいか、あまり親しまれていない作家ですね。
by itsumohappy  at 22:30 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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