『危険な関係』 

ラクロ作(1782年)。
よく映画化されている(私はひとつも観たことがないですが)書簡体の小説。一番新しい訳で読もうと思い、予約して受取館に行ったらハードカバーで500頁位!手紙のやりとりが延々続くこの話を最後まで読めるかどうか、とおののくのに十分な重量感でした。

解説によると、18世紀に流行した書簡体小説の代表作で、長く反道徳的な退廃の書として位置づけられていたが、20世紀後半に、このスタイルの小説の可能性を極限まで押し広げたと評価されたそうです。ですが、「ジャンルを完成したと評されると同時にジャンルを清算してしまった」とのことです。

大革命前夜に繰り広げられる退廃貴族の悪徳ゲーム、と言うと陳腐ですが、よく出来た話で面白かった。この前は奴隷の本を読んでいましたけれど、全く人の世はいろいろですねー。奴隷より貴族の方がいいことはいいな‥。まあこんなことにうつつを抜かしていれば革命が起きても不思議ではありません。

ラクロは軍人としてフランス各地を転々としました。さまざまな都市の社交界に着想を得て、唯一の代表作と言えるこの本を書いたとされます。
主要な登場人物それぞれに一応天罰が下った形にはなっていますが、特殊な世界の反道徳ぶりを批判する・成敗するという感じでもありません。淡々と描かれています。
by itsumohappy  at 17:54 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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