『ビラヴド』

トニ・モリスン作(1990年)。 
この本は「6000万有余の人々」に捧げられています。「300年にわたる奴隷制の暴虐により死んでいった黒人の数」とのことです。
南北戦争をはさむ1840年代~70年代が時代背景です。虐げられて逃亡し、生き抜くことができた元黒人奴隷とその家族らの話です。
人が人を虐げるとはどのようなことか、この本で様々に描かれる内容はまことにおぞましい。いや、奴隷はそもそも人間とみなされていないわけで、たとえ自由州に逃れた奴隷でも、その所有者は返還を請求する権利があったそうです。

Be Lovedは、「愛されし者」です。将来を悲観した主人公は、「真実の愛から出た行為」により大切な者を失うのですが、その魂は姿かたちを変えていろいろな形でやってくる。そういう、ちょっとオカルトというかスピリチュアルというか、不思議な世界が現実と交錯します。

米国の、身震いするような歴史の一面をえぐる作品です。物語の構成や表現が独特すぎるのが難かなぁ。翻訳がすっきりしないのは、元にかなりくせがあると推察します。もっとストレートに書いてくれるほうが力強いと思うのだけど。
こんにち、「生まれながらの自由・平等」の理念は、まあ建前にしても一応、現代日本(先進国)にとって、普通の感覚かも?と思える(思えるようになった)ことは幸せです。
by itsumohappy  at 22:07 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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