『誕生日の子どもたち』ほか

トルーマン・カポーティ作。1940、50年代に書かれた短編が収められています。カポーティの作品をはじめて読んだのはつい先日。やはり短編の『ミリアム』です。これが19才時のデビュー作と解説にあって興味をひかれ、他の作品も読んでみようと思った次第。村上春樹の翻訳というのも読む動機になりました。

表題の作品は特異な少女のお話で、その子に振り回される周囲の様相など、なんともいえないユーモアがありました。ですが、この短編集で印象に残るのは、カポーティの少年期の体験を背景に描かれた作品です(『感謝祭の客』、『クリスマスの思い出』、『あるクリスマス』)。

これらの作品については、村上氏が「イノセンス」という言葉を使っているように、無垢な心がストーリの軸です。年上の親友であったカポーティの従姉妹の生まれながらの純粋で善良な精神の描写に心をうたれます。

早熟の天才だったというカポーティの創作は、自らの体験から「生き生きとした物語」を生み出すことから始まりました。しかし当然ながらずっとそれを続けていくことはできず、新たな文体・ストーリーを得るべく格闘したそうです。
また別の時期の作品も読んでみようと思います。
by itsumohappy  at 22:54 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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