『ある小さなスズメの記録』

クレア・キップス著(1953年)。副題「人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯」。スズメの伝記といいますか、ピアニストの著者とスズメの友情物語です。昨年出版されたので最近になってから訳されたのでしょうか。

1940年、 ロンドン郊外に住む著者は、玄関前に落ちていたスズメ(イエスズメ)を拾って育てます。足と翼が不自由なため、自然に戻さず、家の中で飼い12年間共に過ごしました。クラレンスことそのスズメは、著者のベッドに眠り、ベッドに侵入するよそ者を撃退。巣とみなすものは決して汚しませんでした。

著者は、「防空対策本部隣組」の仕事をしており、クラレンスは芸(サイレンだ!の声で手の中に駆け込むとか)をしこまれて、市民防衛隊を慰問しました。また、ピアノで音楽を学び、鳥のさえずりとは明らかに異なる「歌」を歌いました。練習をしてもうまく歌えないときは、止まり木に噛み付いてヒステリーを起こした(!)。同類とは違う歌いっぷりで、徐々に近隣の野鳥の注目を浴び、熱烈なファン(メスのアオガラ)もできました。

11才を過ぎたころから、病気がちになったけれども、止まり木から落ちてひっくり返った状態から宙返りして着地できるまで、自分で止まり木を飛び越す訓練を続けました。
写真が何点か掲載されています。見た目、日本のスズメとそれほど変わりありませんが、性質はだいぶ違いますね。日本のスズメは馴れないし。クラレンスは、著者をはじめとする周囲の人々が、何とか病気の自分を助けようと手を尽くしていることが分かっていた、とあります。そして、「明らかに生きる意志を持っていた」。なかなか感心なスズメですね。
by itsumohappy  at 23:05 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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