『フランケンシュタイン』

メアリー・シェリー作(1818年)。意外とこの本の出版は古くて、日本では文化文政期。同時代人に、杉田玄白や高田屋嘉兵衛がいます。
メアリーの両親は自由主義者で文筆・思想家でした。17歳で詩人シェリーとヨーロッパへ駆け落ち。翌年、娘を出産(すぐに死去)。翌翌年に息子が誕生した19歳の頃に『フランケンシュタイン』を書き始めました。シェリーの妻の自殺後、正式に結婚しましたが、25歳の時、シェリーは、自殺同然に嵐の海へ出て溺死し、困窮したメアリーは執筆活動に励みました。

この作品しか私は知りませんが、読んでみると江戸時代の小説なのにその想像力に驚かされます。優しく善良に造られたのに、惨めな境遇のために悪魔となった、呪われた怪物の復讐話。怪物そのものの描写もですが、その苦悩と創造主への反逆を表したことに、この小説の先進性というか現代性があったのかな。科学は人類に幸福をもたらすのか?という読解のほか、出版当時は、資本家と労働者階級との対立、という解釈もあったそうです。
by itsumohappy  at 20:37 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『昭和の犬』

姫野カオルコ作(2013年)。
初めて読む作家です。「犬」の言葉に弱いので、つい手がのびました。
「三丁目の夕日」的といいますか、ある時代に生まれた人なら、ああ、こんなことあったなぁとちょっと思い出にひたれるようなお話。作者はこの本を「昭和33年に生まれた主人公の5歳から49歳まで、各々の時期にあった何気ない出来事を、遠い風景画のように描いた話」と述べています。
1955~65年位に生まれた読者なら「何気ない出来事」のいくつかは覚えがあるかな。 私も「二段ベッド」がうらやましかったのを思い出しました。

「昭和の犬」というだけでイメージが出てきます。昔の家は、うちの田舎がそうでしたが、どっかからもらってきた雑種を放し飼いしており、犬は日中、勝手に家を出て街中をふらふら歩いていました。
「ラッシー」がはやった時は、コリーが人気でしたし、なぜかスピッツがもてはやされた頃もありました。「昭和の猫」じゃ、ぴんときませんね。

全く世代が合わない方々にとって、この本はどうなのか?微妙なところはあるでしょうが、素直に語られているのでお話としてそれなりに読めるとは思います。
ただ、そのような方々向けに、
<名画座:レンタルヴィデオが普及するまで、古い映画は名画座で見るしかなかった>
<雨降り画面の映画:フィルム劣化で雨が降っているように見える古い映画のことをかつてこう呼んだ>
みたいな注釈が入ります。私には、かなり興ざめでしたが(--;

懐古趣味で狭い世界と思いつつも、結局のところ、この本を読めたのは、昔の出来事を多少知っていたことのほか、声が小さく、他人と接するのが苦手な主人公、戦争を引きずる父、散歩犬との楽しい出会い等々、私自身のことと重なる点があったからかなあ。派手なことは何もないけど「今日まで、私の人生は恵まれていた」とつぶやくところにも共感しました。

by itsumohappy  at 23:24 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『星砂物語』

ロジャー・パルパース作。2012年に『文學界』に発表されました。劇作家でもある著者は、「戦場のメリークリスマス」の助監督も務めたそうです。1967年より日本在住とのことで、この作品は日本語で書かれました。 

1945年4月2日に始まり4月8日で終わる、アメリカ育ちの16歳の少女による日記が物語の中心です。星の砂が有名な、八重山群島鳩間島を舞台に、日米の脱走兵が邂逅する。なぞの「事件」のあと、お話は、2011年に飛びます。

鳩間島って初めて聞く場所で、どこだかわかりませんでした。私も子供の頃、星の砂を持っていましたけど、ここの産だったのかな。戦争の狂気を静かに物語る小説です。
by itsumohappy  at 17:55 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

足踏み

暖冬とか言っていたけれども、全然違うではないかー
と叫びたいくらい今日はひんやり凍てついていました。昨日は、雪予報が出ていましたが、結局のところそこそこ良い天気。うちの辺りは恵まれています。

家の白いクリスマスローズが出てきました。
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午前中、快晴に近かったので公園散歩。寒い日でもなぜか富士山は見えなかった。
うす桃色の梅です。
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ロウバイも終盤
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白木蓮の芽にほとんど変化なし。ここ2週間ほど、寒くて成長が止まったようです。
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福寿草も同じ。
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水仙
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花と違って鳥は全然まともに撮れない。じっとしていないし、そばによると飛んでいってしまうし。
白セキレイ
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コサギ
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メジロ。鳴き声もかわいい。
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この寒さで、桜の芽が目覚めたことでしょう。
年始の暖かさで、梅や水仙の出足は早まりましたが、その他の花は結局のところ例年並みの開花となるのでしょうか。こればかりは全然わからないですねぇ。
by itsumohappy  at 21:34 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『ラオスにいったい何があるというんですか?』

村上春樹著。

1995~2015年の間に村上氏が訪れた場所の紀行文集で、いくつかの雑誌に掲載されたものです。
表題は、ハノイからラオスに向かおうとしたとき、べトナム人から言われた言葉。ラオスに失礼ながら、私も言ってしまいそうです。

ラオスのほか、ボストン、アイスランド、ミコノス島、フィンランド、トスカナなど、いずれの場所も旅情をかきたてられます。風景ばかりではなく、人々の暮らしがユーモラスにつづられていて、あたたかい気持ちになります。村上氏はやはりエッセーが面白いです。

ラオスに何があるかわからないからそれを探すために出かける。それが旅行というもの。その場所の特別な風景を見て何かの役に立つかどうかわからないが、ただの思い出にしかならなくても、それが旅というものであり、人生というもの。

あとがきには、「旅っていいものです。疲れることもがっかりすることもあるけれど、そこには必ず何かがあります。さあ、あなたも腰を上げてどこかへ出かけて下さい。」
素直な気持ちで旅に身を委ねることが、今年のMyテーマになりそうです。
by itsumohappy  at 16:54 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『チャーリーとの旅』 

ジョン・スタインベック著(1962年)。

チャーリーの本名は、シャルル・ル・シアン。フランス生まれのフランス育ち、正確な「F」の発音ができる唯一のスタンダードプードル。スタインベックは、そのチャーリーと、「自分自身の国を知る」ため、特注のトラック(今でいうキャンピングカー)「ロシナンテ号」に乗り、1960年の9月から4か月間、米国の34州をめぐりました。ニューヨークから西に、デトロイト、ウィスコンシン、イエローストーン、サンフランシスコ、サリーナス(故郷)、ニューオーリンズ、と南部を抜けてニューヨークへ戻る道のり16,000キロの旅です。

スタインベックは、話す相手が気遅れしないよう、有名人であることを隠して旅しました。行く先々での人々との出会いがユーモラスに語られていて読んでいて楽しい。ただ、人々との政治談議を望んでも、当時はまだまだ赤狩りの後遺症があり、政治信条を聞きにくかったとあります。

旅先のあれやこれやをのんびり読み進め、頁も少なくなってこれで終わりかな~と思ったら最後の最後でがつんときました。さすがに社会派の作家、全てのんきな話で終わらせたりしません。

スタインベックが、「目にすることを恐れながらも見聞しなければならないとわかっていた場所」と言う、苦しみの南部の記述は衝撃的です。ニューオーリンズの小学校に黒人の子供2名が警官に警護されながら通学するところを、毎日、白人中年女性が集団で罵倒するという「珍妙な茶番劇」です。その「チアリーダーズ」を見物する人々(スタインベックも加わったのですが)もおり、「苦痛、混乱、狂乱のすべて」の異常さに恐怖を覚えると作家は記しています。裁判所命令により、白人しか通えなかった学校に通学が認められた小さな子供が、日々、罵声を浴びせられて怯えきって登校する。当時の南部はこんな様相だったのです。

旅が終わって、スタインベックは、自分の国の真実を探して旅に出て、答えをみつけたと語れればどんなによいかと述べています。すべてのものを見るのは無理であり、真実を見つけるなど、そんな簡単ではない。そして最後に、「人が旅に出るのではなく、旅が人を連れ出す。旅そのものが個性を発揮し始めたら、定めた目的も計画も木端微塵になる。安らかに旅に身を任せて初めて欲求不満が解消される。旅をコントロールするというのが間違いである。」と、味わい深く語っています。

最近、旅行があまり楽しくなくなった理由が少しわかった気がします。私はつい、時間の限り行きたい箇所をかけずり回ってしまい、言うなれば「視察」と化しているのかも(――;
by itsumohappy  at 23:35 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

雪の朝

予報で雪が降ると言っていましたが、ちらほらくらいかとたかをくくっていたところ、朝、雨戸を開けてびっくり。
大慌てで30分早く出たのですが。30分バスが来ない>< いつもと変わらないではないか(怒

1時間近くかかってやっと最寄りの駅に出ると、なぜかいつもより人が少ない。どうも、駅に行きつかない人が多かったようです。
電車は普通に動いてくれたので、遅刻しないですみましたが、路線によってはだいぶ悲惨でした。
大した雪でもないのにどうしてこんなに混乱するのかなぞです。。

庭に積もって植木鉢が寒そう。ユリの芽が心配です。
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by itsumohappy  at 22:53 |  その他 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

十国峠・岩戸山

16日、熱海のお山を歩きました。
熱海からバスで30分ほどでケーブルの登り口。3分乗ってもう頂上です。
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気温は高くもなく低くもなく。風がなくてよかったです。
富士山はどうにか見えました。今の時期なら真っ白なんですが、今年はなんか黒い。
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沼津アルプスの山々
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富士山をあとにして岩戸山方向へ進みます。
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日金山東光寺
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明るい山道です。
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ところどころに石仏があります。
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ミヤマシキミ。実は有毒です。
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岩戸山頂上から伊豆半島方面。春のようにかすんでいます。
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お約束のみかん畑
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収穫が終わった木も多いですが、ところどころたくさんついているのもありました。
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明るい日差しのなか、のんびり歩きました。ほとんど下りのコースです。意外と荒れているところがありました。
途中の観音様に寄ろうとしたところ、道が、笹に埋もれていて谷側は落ち葉で滑り落ちそうでした。整備されていないと本当に通れなくなってしまうもんです。片足が谷に滑ったので、ここは引き返しました。里山によくありがちな、「道、ここでいいのかな?」という箇所もありましたが、何とか間違えずにゴールしました。

みかん畑の坂で、筋肉痛となりました・・
9月以来歩いていないので、だいぶ体がなまっていて>< 10キロ程度でも、足が何だか痛くなって、貯金0どころかマイナスからのスタートです。
by itsumohappy  at 21:26 |  旅行・山 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

一歩前進

今日も比較的暖か。快晴の気持ちよい日でした。
しかし!日中、富士山は見えませんでした><

公園散歩へ。途中のロウバイははや9分咲くらい。日々1分ずつ咲いたのかな。葉っぱが残っていてお花がよく見えないです。
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打ち捨てられた邸宅の庭にある大きな椿。太郎冠者かな。挿し木したいなぁ。
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公園到着。
万作はまだまだつぼみが小さい。
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順調にふくらむ白木蓮
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ここのロウバイは葉が落ちていてお花がよく映えました。甘い香りがいっぱいでした。
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福寿草はもう少し。
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マユミの実がまだ残っています。
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ネコヤナギ
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by itsumohappy  at 23:50 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

初詣

松の内に、と思ってお昼休みに遠征しました。溜池山王にある日枝神社です。千代田区はここが氏神様になるのかな。例年、勤め人がたくさんお参りにきます。今年は少し遅めに出かけてみました。
さすがに減っていましたけど、それでも普段の何十倍もいます。
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鈴を撤去していました。去年はどうだったかなぁ。確かにこのほうが人が流れますね。
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お神酒もオープンスペースに出てきていました。だいぶ混雑対策を考えた感じ。人がいないとちょっと間が抜けちゃいますが。
奥のテーブルにお賽銭箱が置いてあります。
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お申の絵馬に「工事安全」。簡潔でいいですね。
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by itsumohappy  at 22:38 |  その他 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

箱根駅伝

箱根駅伝復路を見学しました。昔、箱根に泊まったときにたまたま見て以来。
うちから歩いて30分位のところを通りますが、今まで見に行ったことがなかったですー。

9区、鶴見中継所手前の生麦付近。国道15号線です。
選手さんは、まだ保土ヶ谷あたりを走っているので、人は集まっていません。バス停のベンチに座って待機。
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ヘリの音がしてくるとそろそろです。
昼過ぎ、1番走者がやってきた~
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10数分経ってぽつぽつと後続がやってきました。
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あっというまに去ってしまうので、写真撮るタイミングが難しい。。
選手の後ろにはこのように各大学の監督車?が着いていて、「区間賞いけるぞ~」「その調子その調子~」とかはっぱをかけまくっています。
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早めに撮ろうと思うと早すぎちゃうし><
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一番最後の選手にきて、やっとまともに写りました。
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8時に箱根出発して、13時半頃大手町に着いたようです。
沿道の方々、盛んに応援していました。
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今日は日中、15度超えたみたい。近年にない暖かいお正月です。
スズラン水仙も一気に出てきました。
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by itsumohappy  at 20:05 |  その他 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

元日の朝

こちらはずっと晴れ続き。暖かな元旦でした。
寒さがちょっと足りないので、若干ぼんやりですが、富士山も丹沢山地も全部見えました。
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新横浜のプリンスぺぺの右にうっすらと南アルプス。たぶん間ノ岳。
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はやロウバイが見頃になってきていました。
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葉っぱがこんなに残ったままなのはめずらしい。
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白木蓮のつぼみがふくらんでいます。春は早く来そうです。
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by itsumohappy  at 23:36 |  その他 |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

新年

2016年の始まりです。

大王松という松。一度くらいしか使ったことがありません。1本でもボリュームが出ますが、細い葉がひっかかってちょっと扱いにくい。
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寒いので、今年は夜中に出かけません。明るくなってからお参りします。
by itsumohappy  at 00:41 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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