『黄金探索者』

ル・クレジオ作(1985年)。
「作家自身と父祖の個人的記憶」をもとに、マダカスカル沖のモーリシャス島などセーシェルの島々での生活を描いたお話です。
 
クレジオの祖先は、18世紀末、フランス島(モーリシャス島)へ移住し、クレジオは6世代目だそうです。クレジオの祖父は、未知の海賊の財宝を30年近く探索していました。

タイトルのとおり、主人公は宝探しの冒険を続けます。でも、別にどうという展開はなく、読んでいてもわくわく感は全然ありません。自然環境の厳しい南の島の描写は印象的ではありますが、もうひとつテーマがよくわからず、がっちりこない本でした。
by itsumohappy  at 22:15 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

霧ヶ峰

天気予報で晴れだと思い、22日、霧ヶ峰に行きました。

駐車場近くの電気柵内にはニッコウキスゲが。柵が無いところには群生していません。
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ゆるゆると登っていきます。1900前後で、涼しい。
向こうは美ヶ原。
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ウスユキソウ
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霧ヶ峰最高峰、車山の頂上。
どんどん霧が出てきました。あたりは真っ白、周辺の山も見えません>< 半そでの観光客の皆さんは寒そうでした。
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イブキジャコウソウ
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ヨツバヒヨドリがたくさん。向こうの八島湿原方向へ進みました。
なんか、雨になってしまった>< 日よけのために持ってきた傘をさしました。ザックカバーを忘れました。。
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イブキトラノオ、ハクサンフウロ、シモツケソウ、ヤナギランなど夏のお花がたくさん。
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シシウドもそれなりにきれい。
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霧ヶ峰、広大なところでした。まだまだあちこちに道が広がっています。
まさかの雨でちょっとがっかり。カッパは着ないだろうと思っていたのですが、山の天気はほんとわかりませんねぇ。
by itsumohappy  at 21:56 |  旅行・山 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

鷺草

やっと1つ咲きました。液肥のやりすぎが原因なのか、ひょろひょろと頼りない。はじめ、盛り上がっていたミズゴケもやせてしまい、茎が倒れてしまいます。葉っぱもなんだか汚いなあ。花芽がつかなかったものもあって、ちょっと残念。
家の中にずっと置いて育てられるとわかったので、次回はもう少し工夫して立派な株にしたいです。
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鷺草とはよく言ったもので、芸術的な形です。もっとちゃんと撮れたらよいのですが。
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by itsumohappy  at 17:53 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『すぐそこにある遭難事故』 

金邦夫著。副題「奥多摩山岳救助隊員からの警鐘」(2015年)。
雑誌『岳人』の連載等をまとめたものです。
 
著者は、もと警視庁青梅警察署の山岳救助隊副隊長です。
都内の山で起きる山岳事故は年100件ほど。奥多摩エリアを抱える青梅管内で4,50件と、東京都は全国でも有数の遭難多発地域です。最近は高尾警察署管内で事故が増加しているそうです。

身近な山、という感覚で登山者は奥多摩にやってきますが、100m転落すれば、剱でも奥多摩でも結果は同じ。毎年同じような遭難が繰り返され、件数は増える一方とあります。
 
奥多摩に行く、とだけ家族に言って遭難、というのはよくあるようで、これは困ると。探しようがありません。登った山がわかるとわからないでは全然違いますね。道迷いで沢に下りて転落、のパターンも多い。引き返す、登り返すのが大原則です。

様々な遭難の形態が紹介されています。ご来光を見るため夕暮れから雲取に登り始めて道に迷い、崖で進退窮まる、という経験不足者のとほほなケースから、強盗にナタで襲われ重傷、なんていうのも(TT)
この、一杯水避難小屋を拠点に、単独の高齢登山者を狙った強盗事件の犯人は捕まり、2006年に10年の判決を受けたそうです。そろそろ出てくるから気をつけろって(TT)(TT)
その他、山中のドラッグパーティで錯乱状態になって遭難とか、崖から落ちた犬の救助要請とか。

奥多摩の谷はけっこう深い。登った山がわかっていても、どうしても遭難者を見つけられないときもあります。山歩きは危険と隣り合わせ、と常に意識していないと、とあらためて思います。
by itsumohappy  at 21:06 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『暗いブティック通り』 

パトリック・モディアノ作(1979年)
モディアノ氏は、2014年、ノーベル文学賞を受賞しました。そのとき初めて知った作家です。近所の図書館に何タイトルも所蔵されていますが、なかなか借りられませんでした。最近、若干落ち着いてきたのでまず読んでみたのがこの本です。

うーん(--)… 記憶喪失となった主人公の彷徨、というのか、設定は謎めいていて、自分が何者かを探索していくのですが、なんかもう少し面白く書けないものかと思いました。ばりばりのエンタテイメントにしてくれるほうが却ってすっきりするかもなぁ。心打たれるシーンもなく、主題もつかめず…。まあ、最近気が短いので、何が言いたいのかよくわからない、まわりくどいものは、読んでいて面倒になってしまうのです。

ノーベル賞の受賞理由は、「記憶を扱う芸術的手法によって、最もつかみがたい種類の人間の運命について思い起こさせ、占領下の生活、世界観を掘り起こした」ことと報道されました。とすると、私が読んだ『暗いブティック通り』 は、作家の一番の特色が出ているベスト作ではなかったのかも。

モディアノ著作リストのなかに『ルシアンの青春』があります。昔、映画をみたので、これは知っています。戦時下の話でした。この人の原作だったんだ。
小説の手法とか専門的なことはわからないけれども、表現や作りの点では、モディアノ氏がノーベル賞を受賞できるなら、村上春樹ができてもおかしくはないなぁと感じました。村上氏のほうが4歳年下、戦争に触れた小説も書いていますが、「占領下」、「レジスタンス」、「ユダヤ人」等、モディアノ氏のほうが欧米にアピールする引き出しがより多いと思われます。
by itsumohappy  at 15:56 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『安吾の敗戦後考』

坂口安吾(1906-1955)著。
昔の作家は、写真を見るとみな壮年、老年に見えますが、案外早死にの人も多い。漱石や三島由紀夫も50歳前に亡くなっています。坂口安吾もしかり。紙くずに埋もれて机に向かう姿など、健康で長生きというイメージはないですね‥。私が読んだことがあるのは堕落論くらいで、実際どんな作家なのか知らないに等しいです。

この本は、昭和20年~27年の間に『文学界』等に掲載された、太平洋戦争に言及しているエッセーで構成されています。(「もう軍備はいらない」、「戦争論」、「ぐうたら戦記」、「堕落論」、「続堕落論」、「咢堂小論」、「特攻隊に捧ぐ」、「ヒンセザレバドンス」、「わが戦争に対処する工夫の数々」、「二合五勺に関する愛国的考察」、「通俗と変貌と」)

戦争中、著者は、知人からの疎開の誘いを断り、東京にとどまりました。「「一人の馬鹿」として戦争と遊び戯れ」、空襲のたび、まだ燃えている焼け跡を歩き回り、「空堀や劇場のなかに何千という人がひとかたまりでいぶっている」様子などを見ていました。散らばっている人々の死体は、なんの変哲もない自然の風景で、それは1分後の自分の姿かもしれないというさしせまった思いを日々抱き、国と一緒に自分も亡びる気だったとあります。

血まみれの首が転がっていても全然不感症、そばでベントーも食えたであろうと語るくらい理性も感情も失われ、「はるかなきりもない旅をしている」ような虚脱の日々、という著者であるから「何が美しいと云ったってサクレツする原子バクダンぐらい素敵な美はないだろう」と日本の破滅を表現できるのでしょう。こういう、率直な物言いは現代ではなかなか目にしませんからある意味新鮮です。

「咢堂小論」(昭和22年)というエッセーが印象的でした。尾崎咢堂について、今やジャーナリズムが、政治の神様扱いしているのは間違いだ、政治の主流的存在のごとく扱うのは危険だ、という内容です。
咢堂の「世界連邦論」は重量ある思想としつつも、同人は、個(人間性)の対立について何ら着目しておらず、真に誠実なる人生の求道家ではない。より高い真実と道義と理想に燃えていても、政治家はまず実務家でなくてはならない。例えて言えば、咢堂は、文学理論家であって小説の書けない男であり、反骨が最大の業績では議席を占める意味はない云々と辛らつです。
ですけれども、おそらく著者は、「民衆はまず生活すべきもの」「真実の生活は人間そのものに依る以外に法はない」ことを最も主張したかったわけで、咢堂を引き合いに、「大言壮語」では目下の食糧問題は解決しないと指摘しているのでしょう。厳しい時代でした。
by itsumohappy  at 12:48 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

倉岳山

11日、大月市の倉岳山に行きました。
ずーーーっと雨で、やっと晴れの週末。ああ、こんなときに尾瀬に行けたらなあ。梅雨明けしないうちは、なかなか予定を入れにくい。やっぱり雨の中を歩きたくないし。

晴れたのはよかったけれども、今時期1000m以下の山へ行くのはけっこうきついです。もう限界かな。幸い、この山は登り下りも沢が多く、日陰を歩いていけます。

この日は八王子も高尾もお山の人でいっぱい。
中央線の梁川駅からスタート。無人駅です。
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山深いです。
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右が倉岳山
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道沿いにヤマユリがたくさんありました。
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沢沿いを登っていきます。
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トチの大木。ぽつぽつと数本ありました。‥ピントは合わないし、全然まともに撮れません。
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トチの子たち
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300年とか経っているのかな。
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ギンバイソウ。これもピントが合わない。
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頂上は990m。富士山がうっすら
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大菩薩方面
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下りも沢です。
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イワタバコ
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帰りは鳥沢駅まで歩き。バスを使わないで行き帰りできるのはよいのですが、実に暑かったです。山歩きより車道歩きがこたえました。標高差700だし、と思ってテーピングしていかなかったらしっかり豆ができていた><
久しぶりに大きな木を見られてよかったなー。
by itsumohappy  at 22:18 |  旅行・山 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

開花

お正月セールで買ったユリのうち、最後のものが咲きました。
黄色かな?と思っていましたが、純白の大輪花でした。
同じ白でも、先月咲いた鉄砲系のユリと違って、はっきりした、どちらかというと硬質の白です。
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小さなつぼみだったのですが、咲くとかなり大きい。
全部開いたら、茎が折れてしまいそうです。
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ユリは見ばえがするし、思っていたより丈夫で持ちがよいので、大切に増やしていきたいです。
by itsumohappy  at 18:03 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『脂肪の塊』

モーパッサン作。
1830年、ゾラを中心とする自然主義作家たちが、普仏戦争を題材にした小説を持ち寄って『メダン夜話』を出版しました。そのなかのひとつが『脂肪の塊』。当時、フローベールの弟子だったモーパッサンはこの作品で名をあげました。普仏戦争には一兵卒として出征した経験があります。

「脂肪の塊」の女性は実在したそうです。あと味のよくない話です。この善良な女性を、どうにも慰めようがありません。
ピエール・ファルケという画家の挿絵がよいです。悲しむ女性のイラストが胸に響きます。
by itsumohappy  at 22:44 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『モーパッサン短篇選』

家にあったヘミングウェイやバルザックの短編をいくつか読みましたが、なんだかもうひとつぱっとしません。話が面白くない。
そこで、日比谷に行って借りてきたのがこれ。薄かったのでためしに読んでみました。モーパッサンは、大昔、『女の一生』を読んだきり。それも全く内容を覚えていません。

この短編集は、モーパッサンの1870,1880年代の作品(新聞小説)です。
(「水の上」、「シモンのパパ」、「椅子直しの女」、「田園秘話」、「メヌエット」、「二人の友」、「旅路」、「ジュール伯父さん」、「初雪」、「首飾り」、「ソヴァージュばあさん」、「帰郷」、「マドモワゼル・ペルル」、「山の宿」、「小作人」)

モーパッサンは、1880年、「脂肪の塊」で文壇に登場したけれども、91年、精神錯乱気味となり93年に43歳で死去。短い人生で10年ほどの文筆活動でしたが、19世紀フランスを代表する小説家とされているそうです。
「人生のある一断面をするどく切り取った」と解説にある通り、純愛、欲、狂気、老い、死などをテーマに、いつの世も変わらぬ人間のありさまが端的に描かれています。普仏戦争に従軍した経験から、戦争の惨禍を扱っているものもあります。
老いの哀しみがにじむ「メヌエット」などじんときます。物語の背景や社会情勢は、今と全く異なりますが、人の感情は変わらないので、違和感なく読めるのだと思います。
by itsumohappy  at 13:15 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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