『レキシントンの幽霊』ほか

村上春樹の短編集2(2003年)というのを読みました。今まであまり村上春樹の本は読んでいなかったのですが、近所の図書館のおかげでぽつぽつと借りています。最近根気がないので、短い話につい手が出ます。

いろいろなタイプのストーリーが12編あって、ファンタジックなものでも『氷男』と『かえるくん、東京を救う』ではだいぶ読後感が違います。『かえるくん‥』を読み、脱力しつつも、最近、都内近郊に大きな地震が少ないのは、かえるくんがぼろぼろになって闘っているからかなぁ、などと想像しています。あと、『七番目の男』が味わい深かった。
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『キャパの十字架』

沢木耕太郎著(2013年)。
ロバート・キャパ(1913-1954)が1936年にスペイン内乱下で撮った悲劇的な写真「崩れ落ちる兵士」の謎にせまるノンフィクションです。

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当時からキャパはこの写真について語らず、写真の真贋をめぐって、これまでもキャパの伝記作家その他よりあれこれ取沙汰されてきました。著者は、掲載雑誌を入手して写真を分析する一方、スペインの郷土史家や学者、現地住民の協力を得て、撮影場所「エスペホ」の丘陵地で当時のカメラで撮るなど取材を続けました。

写真が撮影された時期に、エスペホでは戦闘がありませんでした。「崩れ落ちる兵士」の撮影時、その前後に「崩れ落ちる兵士」を含む兵士らの写真がいくつか撮られており、著者は、それらの分析(影や雲の位置関係、銃の状態など)から、「崩れ落ちる兵士」は戦闘における写真ではなく、演習、或いは兵士らに頼んで演じてもらっている状況下で撮られたものと推定しています。
 
また、当時の銃(スパニッシュ・モーゼル)では数十発撃たないと斜面を駆け下りる兵士を後方に吹き飛ばせないこと、写真サイズの比率の違いからトリミングを考慮してもライカではなくローライフレックスで撮られたこと、キャパがライカを、キャパと同行取材していたゲルダ・タローがローライを通常使っていたこと、前後の「戦闘」写真から推定して約1秒の間に位置を変え、カメラを変えてキャパが当該の写真を撮ることは不可能であること等々の見解が記されています。

兵士は、打たれて倒れたのではなく、偶然斜面で滑って倒れた。そして、その瞬間の写真を撮ったのはキャパではなかった。
「マグナム」からは、「必ずしも沢木氏の本の内容を認めているわけではない」との一文をこの本に入れてほしいの申し入れがあったそうです。
後日、著者は、斜面での兵士たちの動きをCGで検証し、その内容はNHKで放映されました。たまたま私はその番組を見ていましたが、詳細なCG分析は説得力がありました。そして、何となく、何だかいろいろわかりすぎないほうがいいような気もするなぁと感じました。
by itsumohappy  at 22:26 |   |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

日曜日、いつも行く公園を散歩しました。
全体的に何となく夏枯れ気味でした。


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ちょっと寂しい蓮池
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鉢に植えられている古代蓮
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ガマを見ると何だか楽しい気分になります。
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因幡の白兎を思い出します。
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ミソハギ
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縞ススキ
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ボケの実。食べられるのかなぁ。
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ツリガネニンジン
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リョウブ
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オミナエシ
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ヤブミョウガ
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ヒオウギ
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マユミの実
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ヒメシャラの実
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盛夏のお花に初夏のお花の咲き残りと秋草がまじっていました。
by itsumohappy  at 22:27 |  花・木 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

参禅会

曹洞宗の本山まで自転車で10分ちょっと。日々の通勤でも前を通りますが、初詣のときしか行きません。たまたま参禅の案内を見たので、一度くらいやってみようかと出かけました。

大黒天をまつるお堂で受付をすませて、大広間で座禅堂におけるお作法のレクチャーを受けます。
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合掌・叉手・低頭がもっとも基本的な動作です。叉手は、移動するときに両手を胸の前で交差するように合わせることです。
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雲水が毎日磨く長い廊下のどんつきに座禅堂があります。
1963年、大きな鉄道事故がこのお寺そばの線路で起き、百数十人が犠牲になりました。その際、このたたきに安置したそうです。
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座禅堂です。
扁額は「古教照心」。お祖師様方の教えの光によって心を照らせ、心をみがけ、という意味だそうです。
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ここで、40分の座禅を2回行いました。今日は涼しかったのか建物が涼しいつくりなのか、数十名の人が入っても暑くありませんでした。まわりの雑音にとらわれず、気を確かに持って姿勢をただし、細く長い呼吸を続ける、などがポイントです。警策は、打ってくださいと僧侶にお願いして(手を合わせる姿勢をとる)打ってもらいます。
ぱしーんとなかなかの音がします。一度打って頂きましたが、そこそこ気持ちがよい?かも。

体固くて足が決まりどおりに組めず、半跏もどきに折ってがんばりました。だけど、痛くて痛くて、とても無心な状態にまで至りませんでした(--; 修行のレベルがまだまだ低いです。

大きなお堂が点在しています。
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「雲水群像」という彫刻
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こちらは特別展示の翡翠のお釈迦さま。世界の平和を願って作られた像で、世界各国を巡回しています。
カナダの鉱山で千年に一度の発見といわれた巨大な翡翠原石から彫られました。
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初座禅は、ひたすら痛かった>< 足がある程度柔軟に組めるようにならないと上のステージに行けませんねぇ。
by itsumohappy  at 21:44 |  その他 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『爪と目』

藤野可織作。芥川賞受賞のニュースを見て、職場の図書館に掲載誌『新潮』があったのを思い出し、借りてみました。
受賞作品を読むのは久しぶりです。朝吹なんとかさん(もう名前も思い出せない)の時以来かな。その時と同様に、何だかもうひとつぴんとこないお話だった。芥川賞の本はどうもそういうものなのかもしれない。文体もいいとは思わなかった。

by itsumohappy  at 23:20 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

トマの耳

海の日連休、谷川岳を計画し、一部だけ制覇しました。
関東地方は梅雨明けしましたが、新潟はまだ明けておらず、悲惨な雨にはなりませんが、だいたいぐずついた天気でした(--; やはりこの時期まだまだ天候が安定しませんね。
上越新幹線経由で土合へ。
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土合橋のところで車道と分かれ、蓬峠を目指しました。道中、ほとんど人に会わなかった。
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トリアシショウマ
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コナラの大木
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谷川の険しい尾根が時々見えました。
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カッパを着たり脱いだりしながらマチガ沢、一の倉沢などを渡って3時間余り。
白樺避難小屋付近。白毛門方面
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タニウツギ
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白樺避難小屋から先の沢のところで雪渓に穴が開いていて立ち往生です>< 
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事前にヒュッテの人から登山道は大丈夫と聞いていたのですが、ここ横切るのおっかなくて撤退しました。。
当初の予定では、蓬ヒュッテから谷川連峰の稜線を南下しつつ天神尾根に至るはずだったのですが。土合まで引き返しです。しくしく。6時過ぎに戻りました。明るいうちに戻れてよかったー。宿も急きょ探して何とか泊まれました。

翌日、また土合から今度はロープウェー乗り場へ。
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土合橋の下はラフティングコースのようです。
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ロープウェーに続き、リフトにも乗ってみた。
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お昼頃になるとどんどん雲が新潟方面から流れて暗くなってきた>< 
うっすらと奥の左に皇海山、右は赤城山
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ヨツバシオガマ
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谷川岳の頂上もガスにおおわれてきました。
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いっとき強い雨となりましたが、長くは続かず、そのままトマの耳まで登りました。
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あたりはほぼ真っ白。オキの耳方向から吹き付ける強烈な風で体温が一気に低下するのがよくわかりました。その後も降ったりやんだり時折晴れ間が見えたり。全然安定しない。気象変化の激しいところです。オキの耳まで行かずに戻りました。急な岩場が多く、下りも気が抜けません。

ニッコウキスゲ
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ロープウェーの駅が見えてからもなかなかつかずもどかしい。
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駅の脇で一休みするうち、少し明るくなってきました。でも梅雨空ですねぇ。山の方にはガスがかかったまま。
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反対側を向くとくっきり青い夏空が。
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ロープウェーで下りた後、タクシーで水上へ。20分くらいでした。水上から在来でのんびり帰りました。
天候のよいとき再チャレンジできたらいいなぁ。
by itsumohappy  at 22:08 |  旅行・山 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

梅雨明け~

昨日梅雨明けの報道があった関東。
昨日の空はどよーんとしていましたが、今朝になったら一変していた。
世の中、ぴかぴかです。かーっと明るい。夏そのものです。
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海の日のお山の天気が心配だったので梅雨明けしてよかった。
夏が長いのか、秋が早く来るのか、どんなもんでしょうね。
by itsumohappy  at 10:39 |  その他 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

風蘭

3つに分けた風蘭のうち2つに花がつきました。
葉が大きくなると栄養が蓄えられて花が咲くようです。
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不思議な形をしています。
甘い独特の香りが時間をおいて漂います。まるで呼吸をしているよう。
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あと1つは来年咲かせなければ‥ まず、根が張らないと葉も増えないみたい。
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by itsumohappy  at 22:40 |  花・木 |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『かわうそ』『花の名前』ほか

向田邦子作(1983年)。
オフィスの場所が変わって、これまで行きにくかった公園が近くなり、公園そばの図書館に2週に1度行っています。小説の文庫本はほとんどないかわり、主要な現代作家の全集やハードカバー本が置いてあります。別な図書館にも行くので、公園の図書館では長編ではなくささーっと読めそうなものだけ借りています。今回はこれ。

昔、この作家の書いたドラマをTVでよくやっていましたが、ひとつも観たことがありません。
『かわうそ』を読みながら、前にも読んだことあるような気が‥ま、たまにはそういうこともあります。この他に12の短編が入っていました。

どれも、表向きは平凡な家庭を舞台に、家族には秘密にしている後ろめたい、というか後ろ暗い行動・経験をストーリーの軸としているパターンが多い。それぞれ巧いお話なんだろうけど、世界がちまちましているうえ、意地の悪さが感じられて落ち着かなかった。たぶん私は、一見普通の家族の秘密がどうとか、それとは反対にあたたかさだとか絆がどうとか、そういう小説が好きじゃないんだと思います‥。
by itsumohappy  at 22:34 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

『ねじまき鳥クロニクル』

村上春樹作(1992-1995年)
3部構成の長編で、いつもながら説明のしようのないストーリーでありながらどんどん読み進められます。面白いか面白くないのかよくわからない、人に勧めるかと言えばそうでもあり、そうでもなく、という妙な感想になってしまいます。

人間の暴力性(平和な時代にはそれがうまく隠されている場合もあるが)がテーマです。究極の暴力として戦争をとりあげています。皮はぎのエピソードなど字を追っていられないくらいリアルな描写でした。主人公に関係する暴力事件については、村上春樹らしいファンタジックな、しかし時としてこういう描写・人物の必要があるかな?みたいに思わないでもないストーリー展開です。何だかんだで一気読みできますが、あまりすかっとしない読後感です。
by itsumohappy  at 21:33 |   |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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